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がん患者はいかにして正しいがん情報を得るべきか

主治医の先生の説明は充分に聞いて正しく理解してください。

分からないことは、遠慮せず、理解できるまで質問していいと思います。

同時に、主治医の説明を受動的に聞くだけでなく、自身で、病気に適した治療は何かということを能動的に充分に調べて把握してください。

患者さんが調べることが難しい場合は、家族の腕の見せ所です。

情報が溢れる時代ですが、インターネットのそれは玉石混交。

私が信頼できると考えるサイトを以下に記しましたので、参考にしてください。

また、標準治療への影響がある可能性もあります。

サプリメントなど新しい別のことをする場合には、主治医にご相談されたほうが良いと思います。

がん患者はいかにして正しいがん情報を得るべきか

1) 米国NCCN臨床診療ガイドライン日本語版 (神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センターTRI配布): www2.tri-kobe.org

2) 米国national cancer institute PDQ® (英文): https://www.cancer.gov/publications/pdq/

3) がん情報サイトPDQ® (日本語版) (神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センターTRI配布): https://cancerinfo.tri-kobe.org/

代替がん代替療法とは

がん代替療法と呼ばれるものについては、がん患者さんの臨床試験や治験が行われていないか、行われたとしても結果が思わしくなく、正式な治療法として認められていないゆえに保険適用治療になっていないものということが言えます。

民間療法とも称されますが、自由診療です。

細胞培養実験レベルで英文雑誌に掲載されているものや、健康保険適用になっていないものの論理的には効果があり得るものから、全く医学的な根拠が無いものまで様々なレベルのものが存在します。

客観的データを正しく調べることが大事です。

ひとつ言えることは、月に5万円以上の高額な費用が掛かるものや、絶対に効くといわれる類のものは控えた方がいいということが私の持論です。

がん治療に詳しい医師が知っている代替療法としての漢方治療当院では標準療法に悪影響を与えない範囲で、免疫力を高めたり、標準療法の副作用を抑える目的で漢方薬を処方することがあります。

主治医と相談をして漢方治療を考えるのも一考です。代表的な漢方薬を紹介します。

1) 十全大補湯


虚弱体質、病後体力低下などに体力を改善する目的で投与される漢方薬です。

骨髄力を高めて、化学療法に伴う骨髄抑制(白血球減少症、貧血、血小板減少症)を改善する効果が期待されます。

基礎研究では、マウスにがん細胞を移植した担癌マウスに生理食塩水注射群と十全大補湯注射群を比較すると、血液中のマクロファージやリンパ球が活性化して免疫力が増強され、腫瘍細胞の増殖が明らかに抑制されたという報告が多数あります。

がん患者さんの臨床研究では、山梨大学医学部からの報告で、肝細胞癌術後再発率を28.4%減少させ(再発率は漢方内服群40%、漢方非内服群68%)、さらに、再発までの時間(無増悪生存期間)は漢方内服群49か月間、漢方非内服群24か月間で、漢方を内服して免疫力が高まり、再発率を減らして、再発するまでの時間が倍に伸ばせると報告されています。

また、岐阜大学医学部からは、進行性胃癌(stageIII.IV)の症例を無作為化割付して、胃癌に適応がある5FU系抗がん剤単独治療群と5FU系抗がん剤漢方併用群に無作為化割付をし、5年生存率を観察したところ、5FU系抗がん剤単独治療群は37%に対して5FU系抗がん剤漢方併用群では87%と、漢方併用群の方が5年生存率50%も改善しました。

乳癌や子宮体癌の患者さんは、がん細胞にホルモン受容体(エストロゲン受容体陽性)が存在する場合がありますが、漢方の成分の一部の葛根や甘草、大豆イソフラボンという成分がエストロゲンホルモンのようにホルモン受容体を刺激してがん細胞が増殖する可能性があります。

エストロゲン陽性乳癌でホルモン療法を受けられている患者さんはご注意ください。

2) 補中益気湯


免疫力低下、虚弱体質、病後体力低下などに体力を改善する目的で投与される漢方薬です。

骨髄力を高めて、化学療法に伴う骨髄抑制(白血球減少症、貧血、血小板減少症)を改善する効果が期待されます。

また、免疫力を増加させるため、老年期女性で抗生剤を使ってもメチシリン耐性黄色ブドウ球菌性(MRSA)尿路感染症や頑固な誤嚥性肺炎を繰り返す慢性細菌感染症例にも投与され、抗生剤の必要が無くなることがあります。

3) 牛車腎気丸


皮膚の痒み、手足の痺れ感に対して健康保険適用になっていますが、タキソール(パクリタキセル)タキソテール(ドセタキセル)、アプラキサン等のタキサン系抗がん剤や、シスプラチン、オキサリプラチン等の白金系抗がん剤、アバスチン(ベバシズマブ)等による手足の痺れ感、味覚障害等の末梢神経障害にも使用されます。

4) 桂枝茯苓丸


更年期症候群や自律神経失調による火照り感に対して健康保険適用の漢方薬です。

前立腺癌や乳癌に対するホルモン療法に伴う火照り感に効果があります。

がん治療は先手が基本。

治療を受ける際の心構えそれぞれの癌腫と病期により標準療法は異なります。

最適な治療方法は何かを常に把握をしなければなりませんが、前述した国立がん研究センターのがん情報サイトや米国NIHが更新しているPDQ(日本語版)という信頼できるインターネットサイトを確認するといいと思います。

標準療法は最優先で受けるべき治療ですが、標準療法だけではなく、治療早期から、電磁波温熱療法や高気圧酸素療法などの治療を併用することを強くすすめます。

繰り返しになりますが、これらは、健康保険適用となっている科学的に効果があると考えられる治療です。

標準療法の効果が乏しくなって、他に受ける治療が無いと予後(残りの寿命)宣告されてからでは、「電磁波温熱療法』や「高気圧酸素療法』の実感出来る治療効果が出にくくなります。

全般的に言えることですが、がん治療はCT検査等の画像検査による治療効果判定基準RECISTで病勢進行(注:PD:ProgressiveDisease治療を受けているにもかかわらず、がんが進行しており、がんの大きさを表すCT検査で病変の最大長径の和が+20%以上であるか、新しい転移病変が出現した場合で、その治療効果が無いと判断されること)してから次の新しい手を探すのでは、間に合いません。治療が後手後手状態になると、がんの勢いに勝つことが難しくなってしまうのです。

治療は、常に先手先手。

病状が落ち着いている状態(注:安定病変:SD:StableDisease:がんの大きさが30%未満の縮小~+20%未満の増大、新しい転移が無い状態)を長く保つこと=長期安定病変(longSD)が非常に大切です。

そうすることにより、次世代の革新的がん治療の恩恵を受けるという希望も見えてきます。

健康保険適用治療ではない高額自由診療の代替療法に奔走するよりも、臨床試験で治療効果が有意にあることが確認され、副作用が容認可能なレベルの治療であることを専門家が認定した健康保険適用治療のほうが科学的根拠もあり、信頼出来る治療法だと実感します。

高額な代替医療は、有難みがあって、効きそうな気も致しますが、月に数十万円もかかる自費治療は効果が本当にあるのか十分に検討して、がん治療の経験が豊富な専門医に相談してから開始された方が良いと思います。

たとえば、がん細胞実験や動物実験で良好な効果が期待出来る研究テーマ(Seed)でも、それがヒトで治験や第3相臨床試験で有効な治療と認められるかというと、全く別次元のレベルです。

細胞実験や動物実験で有用だと報告された研究テーマでも、ヒトの臨床研究で有効性が確認されるまでは、ほとんどたどり着くことが出来ないのが現実です。

そう考えると、ハードルの高い臨床試験で有効だったと証明された治療を優先して受けるほうが、費用対効果比としても優れています。

第3相無作為化比較臨床試験で効果があると報告されたものや、まだ経験していない健康保険適用の治療方法があるときはそちらを優先するべきです。

もし、健康保険適用の治療法全てを受けて、もはや健康保険適用の治療法が今は無いとしても、治験に参加するという手があります。

ただし、治験は、希望すれば誰でも参加できるわけではなく、治験のプロトコルという計画書の適格基準、除外基準で治験参加に適していると医師から診断された場合のみ参加できます。

そのために治験を行っている病院で診察を受ける必要もあります。

ただし、治験といえども、まだ、健康保険未承認の化合物や医療機器が使われていますので、100%の効果は期待出来ませんし、100%安全ながん治療でもありません。

治験に参加している病院はしっかりしたレベルが高い医師が担当されますので、治験を受ける場合は治験に専念しましょう。

がん治療は誰のためのものか

憲法では基本的人権として「財産を守る権利」、「生命を守る権利」、「自由を守る権「利」が定められています。

健康保険適用の治療を受ける自由意思を、患者さんが自身で納得ができないまま主治医に否定され、受けることが出来ないということがあれば、それは基本的人権を無視されていることになります。

当然のことながら、怪しい治療は当医療法人でもお勧めしません。

「電磁波温熱療法』や『高気圧酸素療法』が科学的根拠を伴うがん治療であると充分に理解したうえで受けたいと思われたら、迷わずに受診すべきです。

主治医からのがん告知に使われた説明書、病理検査結果、今までのCT検査所見のレポート等が手元にあれば紹介状は無くても治療することはできます。

ただし、早期癌で根治手術を受けて病変が全く存在しない患者さんや、治験を受けており、その除外項目に電磁波温熱療法や高気圧酸素療法を受けていない旨が記載されている場合は、治療を受けられないこともあります。

がん治療は誰のためのものか。

答えは、患者さん自身のためのもの。

それ以外に答えはありません。

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